審査結果発表

実現した夢部門 受賞プラン詳細

入選
審査結果
入選
プラン名
トイレのアートフェスティバル「おおいたトイレンナーレ2015」
実施日
2015年 7月 18日〜2015年 9月 23日の間68日間
団体名
おおいたトイレンナーレ実行委員会
主催
おおいたトイレンナーレ実行委員会・大分市
開催場所
ふないアクアパーク他( 大分県大分市 )
参加人数
18万人
スタッフ数
828人
写真

アクアパークトイレ作品

大分城址公園でのアウトドア体験

公園でのオープニングレセプション
実施概要
 大分市中心部の公園や店舗にあるトイレを会場とした、アートフェスティバル「おおいたトイレンナーレ」を開催しました。
 大分市中心市街地のふないアクアパーク(府内町)、若草公園(中央町)、大分城祉公園(城崎町)、大手公園(大手町)のトイレを、国内外で活躍する現代アート作家が作品を設置、またはトイレそのものを作品にしました。
 加えて、アートフェスティバル会期中の市民参加イベントとして、オープニングイベント(ふないアクアパーク)や都市公園でのキャンプ(大分城祉公園)などを行いました。
 イベントの実施結果として、総来場者数18万人、パブリシティ効果4億9千万円、経済波及効果4億円となりました。
 参加アーティスト:トーチカ、 西山 美なコ | 笠原美希 | 春名祐麻、安野太郎  他
開催報告書:http://toilennale.jp/news/
アピールポイント・参加動機等
 おおいたトイレンナーレは、大分市中心市街地の活性化を目的に、大分市に住むさまざまな立場の市民、団体が協力して、2013年より3年近くの準備期間をかけて、2015に開催しました。
 まちのいたるところにある、人間が生活するうえで欠かすことのできないトイレと、私たち人間にとって欠かせない文化芸術をトイレとトリエンナーレ(3年ごとの芸術祭を意味するイタリア語)を掛け合わせた、言葉遊びのような名称ですが、実際に大分市中心部に住み、働き、活動する多くの方々の協力を得て実現しました。
 特に公園の公衆トイレは暗い、臭いといったマイナスのイメージが多く、特に女性は犯罪の温床にもなりうることもあり、利用者は多くありませんでした。
 この活動においては、実際に実行委員会が中心となり、一緒にトイレの清掃を行うところから始まり、公衆トイレをアート作品に変身させることで、その価値観を変化させることができました。その後、トイレ掃除は街の人も加わるようになり、みながこの価値を共有しています。
 作品化したトイレの一つは、現在では家族連れや、女性、若者が利用し、待ち合わせの目印にまでなっています。(写真1)
 そして、トイレのアート作品化にとどまらず、おおいたトイレンナーレの活動において公園は「公共空間活用の可能性を広げる」という意味も果たしました。
 会期中の市民参加型イベントとして、公園での屋外キャンプ(テント泊、調理、飲食)を行いました。(写真2)
 特におおいたトイレンナーレの開催初日のオープニングイベントを公園というだれもが気軽に立ち寄れる、物理的に、感覚的にもオーブンな場で行うことで、市民と実施者、参加アーティストなど多様な方々が交わりあい語り合う場となりました。(写真3)
 これらの活動の成果が認められ、おおいたトイレンナーレの活動は2015年に内閣府が実施した「日本トイレ大賞」の地方創生担当大臣賞を受賞することができました。
 4年経った現在でもこの取り組みは継続されて、「おおいたトイレンナーレ」というアートフェスティバルは「回遊劇場SPIRAL」に名称変更したものの、公衆トイレをアーティストが作品にし、月に1度のトイレ掃除も街の人と続けています。
 1回限りのイベントでなく、こうして継続され、公園にある公衆トイレが、街の誇りとなっていることも私たちの大きな喜びとなっています。

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