審査結果発表

実現した夢部門 受賞プラン詳細

入選
審査結果
入選
プラン名
都市公園に育まれる森のようちえん活動:森のマルシェまでの道のり
実施日
2017年1月1日〜2021年3月31日 721日間
団体名
一般社団法人びわ湖の森のようちえん せた♪森のようちえん
主催
せた♪森のようちえん
開催場所
滋賀県営都市公園びわこ文化公園 ( 滋賀県大津市 )
参加人数
1,200人
スタッフ数
28人
写真

森のマルシェ

森のマルシェ開催中 2021.03.27

森のようちえんの保育風景 2018.12.04 モミジ
実施概要
1.野外保育「せた♪森のようちえん」は、広さ43haの滋賀県営都市公園「びわこ文化公園」の里山ゾーンで活動する認可外の保育活動です。森のようちえんとは、森などの自然の中、異年齢で自由に過ごし、設定保育はなく、自然物を用いた主体的な遊びを通して学ぶことをモットーにする野外保育です。代表の西澤彩木が2012年に立ち上げ、2021年度の園児は17名で、毎週2回この公園で保育を行っており、2017年1月から2021年3月までの合計は306回、参加者6,210名でした。その他、関連活動として、森のようちえんを卒園した小学生の活動「にちようの森」(39回、参加者950名)、乳幼児連れの親子の「おさんぽさん」(86回、参加者2,274名)が実施されました。以上、5年間の総計は431回、参加者(子ども、保護者)9,430名、スタッフ1,690名でした。

2.協働:保育フィールド整備ボランティア:代表:金子龍太郎 里山作業を通して中高年会員の健康福祉をめざし、子どもたちの保育の場を整備しています。5年間の合計:290 回、参加者2,550名でした。
2018年より、金子は「滋賀県公園緑地検討協議会」に参加。また、2019年より西澤と金子は「しが自然保育認定制度」検討会の委員となり、県の事業に関与してきました。

3.公園の特徴:樹木は100種類以上で、多くの哺乳類や鳥類などが生息しています。県の公園ですから、植樹する草木は日本在来のものに限られますが、ドングリの樹や、鳥や蝶の餌となる草木を植えてきました。また、ヤマグリや野イチゴなどの野生動物の食餌を残す一方で、ハゼなどのかぶれる木や引っ付き虫などを選択的に除草してきたのです。

4.森のマルシェ(2021年3月27日実施):森のようちえんの保護者が中心となって、せた♪森のようちえんのPRと、びわこ文化公園の活性化のために、雑貨や飲食店の19店舗が出店したマルシェ(マーケット)を開催しました。大人のスタッフは28人で、子どもたちも手伝い、約1200人の来場者を数えたのです。
アピールポイント・参加動機等
「せた♪森のようちえん」代表の西澤彩木は、幼稚園教員として働いた後に、森のようちえんに魅了されて全国の園を見学して回り、その頃、びわこ文化公園で森の整備をしている「森の風音」代表の金子龍太郎と出会いました。  

森の風音は2001年から滋賀県の依頼により植栽活動を開始し、将来は子どもの遊び場になるよう、公園内の整備(植栽、間伐、除草、遊歩道整備など)を継続してきたのです。このグループは当初からビオトープ(ビオ=生物、トープ=生息場所)の理念に基づいて、多様な生物が棲む場所を作るという視点で活動してきました。  

森のようちえんが始まる前は、地域のお母さんたちが公園の森の中でわが子の自主保育を始めていて、その方々が西澤と金子を結び付け、西澤と保護者の夢、そして金子の夢が一致したのです。   

こうして、せた♪森のようちえんが2012年から活動を開始して、現在まで毎週2日の保育をこの公園で継続しています。 その間、卒園した小学生の「にちようの森」や「おさんぽさん」が始まり、活動が大きく展開していきました。公園の森や草原といった自然を求める親子は多く、公園にとっても活性化の要因となっています。今日、森のようちえんでは保育中図鑑を持ち歩き、出会った動植物の名前を調べるなど、自然な形で環境教育が行われています。以上の保育実践をまとめて、西澤と金子は「森のようちえんの遊びと学び」(2019年)を出版して、活動の啓蒙を図りました。  

そうした成果を受けて、2020年には全国で4番目の自治体として、滋賀県が自然保育を行う団体に対して認証制度を始めることとなり、「せた♪森のようちえん」も、その認定を受けました。県の事業でも活動しています。

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