審査結果発表

実現した夢部門 受賞プラン詳細

入選
審査結果
入選
プラン名
八木山テラス―誰もが行きたくなる“まち”づくり―
実施日
2020年4月1日〜継続中
団体名
金剛沢緑地愛護協力会
主催
金剛沢緑地愛護協力会
開催場所
金剛沢緑地 ( 宮城県仙台市太白区 )
参加人数
300人
スタッフ数
30人
写真

八木山テラス001
(世代を超えた作業の協力)

八木山テラス002
(竹ちぐら2号の完成)

八木山テラス003(親子でウォークラリー)
実施概要
仙台市太白区八木山地区の中心にある金剛沢緑地はその形から「恐竜山」と親しまれてきたが、中心となる草地は永年手入れをされず、荒れ果てていた。2020年4月から地域住民の仙台市太白区の公園課と協定を結び、「誰もが行きたくなる理想の公園」として住民の手で整備したものが通称「八木山テラス」である(夢の実現過程は、別添の紙資料に提示したQRコードから入れる動画にコンパクトにまとめられている)。  

葛と藤で覆われた草地を刈り込み(「八木山テラス」HPの2020/7/19の記事)、竹のシェード「竹ちぐら」を作り(2020/10/ 19の記事)、荒れ果てた東屋を整備し(2020/11/29の記事)、丸太のテーブルや椅子を設置し(2020/10/1の記事)小川に丸木橋をかけるなどの整備を行った。その一方で、上方4分の3を占める草地は「何もない理想の草地」とし有志が本来の植生を残すようにしながら刈り込みを行い、日本タンポポや山野草が群生する(2021/4/3の記事)美しい景色を維持している(2021/9/9の記事など)。

八木山テラスは、馬蹄形の森に囲まれた草地が主要道路から60度ほどズレて一段低い場所になっている入り口を持つため、住宅地にありながら周囲の交通状況から隔絶された環境で子どもたちが安全に遊ぶことができ(2020/11/25の記事)、自然の中で子どもたちの自由に遊ぶ痕跡が見られるようになった(2021/3/27の記事)。また草地が整備されたことから、冬には多くの雪だるまや(2021/1/8の記事)そり遊びに興じる子どもも姿も見られるようになった(2021/1/2の記事)。さらに馬蹄形の森に囲まれて街の明かりも電柱も見えないことから、今年度以降、この場所を使った夜のイベントも計画しており(2021/2/15)、近隣住民が三々五々歩いて集まり静かに音楽を楽しむ等身大のイベントを計画している(2021/05/08の記事)。
アピールポイント・参加動機等
金剛沢緑地愛護協力会は、以下の二つの夢を実現し、今のなお作り続けている。  

第一に実現した夢は、「八木山テラス」を整備することを通じて、地域住民の多くの世代がつどい交流し、それによって公園を愛し地域を愛する人々の輪を広げようとする夢である。当愛護協力会は結成当初こそ近隣連合町内会や既存の地域団体を基盤に組織を作ったものの、結成以降はホームページを見たり作業の近くを通りかかった個人や家族に積極的に声をかけ、普通に暮らす住民の方が参加しやすいように心がけた。その上で中学生(2021/6/13の記事)や大学生(2021/6/27の記事)など、若い世代と一緒に汗をかき、食事をともにし、地域づくりを行っていくことにも注力してきた(2021/9/26日の記事な ど)。  

第二に実現した夢は、当愛護協力会が主役ではなく、それぞれの地域住民の夢を実現するプラットフォームづくりを行っていきたいという夢である。実際、上記の子どもたちの遊び以外にも、家族連れのピクニックや散歩など、美しい草地になればなるほど多くの地域住民が「自分の居場所」として家族との大切な時間を過ごすようになってきた。さらに夜間に住民が集まり1,000灯のLEDの光の中でライブを楽しみ、そのことが夜間避難訓練になる「防災キャンドルナイト」(2021/10/16開催予定)や、コロナで閉じこもりがちな地区高齢者が自主的にハイキングイベント(2021/10/20開催予定)を行ったり、子どもたちとのウォークラリーや自然遊びイベント(2021/11/14開催予定)など、多くの地域団体がこの場所を使うようになった。既存の整備された公園で行う用意されたイベントとは異なり、地域住民の多くが主体的に息長く関わって行って、自分たちだけの夢を描く場所として認知されたように思う。

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